「下山事件」(新潮社)
著者:森 達也 ¥1,680
2004年2月に発行。著者の森達也氏は、主にドキュメンタリーを得意とするテレビディレクター。オウム真理教を取材し続けながら、テレビ放送できなかった番組素材を映画「A」として上映し話題となった人でもあります。
ちなみに僕は、森さんの作品としてほかに
『職業欄はエスパー 』って本も読みました。当時一斉を風靡したエスパー清田や、UFOの秋山真人などの現在をドキュメンタリーで追っていますが、これはなかな面白かったですね。
話は反れましたが、著書「下山事件」は半世紀の時を経て、著者が改め関係者たちと会って話を聞き、事件の真相に迫ろうと試みたドキュメンタリーです。出来はよいと思いますが、何か新事実がそこに隠されているのかどうかといえば、やや期待はずれな感も否めません。
むしろ著者自身が、さまざまな障害に立ち向かいくじけそうになりながらも、真実を追求しようする姿がとてもスリリングに展開されていきます。とくに、当時森氏と一緒に取材をした週刊朝日の記者が独自(勝手?)に『葬られた夏―追跡・下山事件』(下参照)を出版してしまったというんですね。そこらへのエピソードなんかはとても面白いかと思います